【ベラボンの使い方を解説】ビオラの寄せ植え【半日陰ベランダガーデニング】

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ベランダガーデニングで困ることといえば『場所の狭さ』『日照時間の短さ』『使用後の土の処理』ではないでしょうか。

我が家のベランダは、前回の園芸記事で日照時間とスペースの確保を両方解消するために壁掛けポットを導入しました。

この壁掛けプランターで『場所の狭さ』『日照時間の短さ』はほぼ解決出来ました。

しかし最後の1つ『使用後の土の処理』問題が中々手ごわい。

自治体によっては土を回収してくれないところも多いですし、土の回収をしてくれる園芸店へ持ち込むのもなかなか重労働です。

何か良い方法は無いものかと考えていたのですが、近所の園芸店で『ベラボン』という土に代わる資材を発見しました。

今回は『使用後の土の処理』に困っている方におすすめの『ベラボン』の使い方を紹介します。

ベラボンとはなにか

『ベラボン』は天然ヤシの実を100%原料とした植え込み資材です。

マルチングや土壌改良のために土に混ぜ込んだり、単体で培養土として使用することもできます。

そう、『ベラボン』の最大の長所は、培養土を一切使わずこれだけで植物を栽培できるんです。

しかも土と違って『可燃ゴミ』として処分できるんです。

これだけでベランダガーデナーには大助かりの資材ですが他にも色々メリットが有ります。

ベラボンのメリット
  • 特殊加工で水を吸うと膨張し乾燥すると収縮するので、根の生育に必要な隙間を適度に作り根張りが良い。
  • 耐久性が有るので長期間フカフカした状態を保てる。(5年ほどは大丈夫)
  • 繰り返し使える。
  • 保水性・保温性が良く水はけも良い。
  • 重量が一般的な培養土の1/3くらいの圧倒的な軽さ。
  • 土を使用しないので清潔。
  • 可燃ごみとして処理できる。

特に通常のゴミとして出せる事と重量が軽い事はベランダガーデニングで非常に大きなメリットです。

他にも魅力的なメリットがいっぱいの『ベラボン』ですが、もちろんデメリットも有ります。

ベラボンのデメリット
  • 軽いので強風が吹くベランダの場合鉢が転倒する場合がある。
  • 価格が一般的な培養土より高い。
  • 一般的な培養土と違い栄養素を含まない為、元肥・追肥をきちんと与える必要が有る。

思いつくのはこんなところでしょうか。

鉢の転倒は背の低い植物なら殆ど無いと思いますが、背の高い植物の場合は注意が必要です。

背の高い植物の場合は軽いプラスチック鉢では無くテラコッタや陶器などの少し重量のある鉢を使用すると良いですね。

また、ハンキングの場合は軽いほうが吊り金具への負荷が少ないので軽量なことによるデメリットは殆ど無いと思います。

もちろん台風クラスの強風が吹く場合は、通常の培養土使用と同様に鉢を風の当たらない場所に避難しなければいけません。

そうした移動の際も『ベラボン』なら軽量でかなり楽です。

価格は一般の培養土に比べてどうしても割高になりますが、培養土が良好な状態を保つ期間が大体3年程度です。

『ベラボン』が5年は保つことを考えると十分に元が取れると思います。

『あく抜きベラボン』であれば、使用前に水に30分漬けるという手間はかかりますがバラなどの培養土と価格はそこまで大きく変わりません。

最後の元肥・追肥に関しては、植物によって肥料の少ないほうが良いものもあるので、量や種類を選択できることを考えるとそんなにデメリットでもないですね。

良く似た園芸資材にパークチップが有りますが、ベラボンと違って単体で培養土として使用することはできません。

寄せ植えに用意した花材とベラボン

花材

  • ビオラ:ヌーヴェルヴァーグ・アクアレール
  • ヘリクリサム:ホワイトシップ
  • プリンセスクローバー:ダークデビー

資材

  • ブリキプランター
  • ベラボン・プレミアム5L(半分使用)
  • マグアンプK(中粒)

以前から育ててみたかったビオラのヌーヴェルヴァーグ。

アプリコットオレンジとパープルのぼかし加減がたまりません。

ハンキングの場合は今回選んだヘリクリサムやクローバーのように水はけの良い環境を好む植物を選ぶと失敗が少ないです。

今回は初心者に扱いやすいという『ベラボン・プレミアム』を使用しました。

『あく抜きベラボン』と違ってそのまま植え付けられます。

植え付け作業の手順

それではまず、使用するブリキの鉢にぎゅうぎゅうと『ベラボン』を詰めていきます。

触った感じは大きめのおがくずのようで、土のように手が汚れないので作業しやすいです。

鉢の6分目くらいまできっちりと『ベラボン』を詰めたら、元肥を規定量パラパラと振り入れます。

私はマグアンプKを使用しています。

匂いも少なく粒が小さいので量の加減もしやすく、かつ袋がジップロックになっているので管理しやすいです。

次に苗をポットから出します。

取り出した苗は根が乾くとダメージを受けますので、ここからは出来るだけ手早く行いましょう。

左下はブリキ鉢に詰め込んだベラボン

良い苗ならこんな風に細かな根が回っています。

このまま植えても良いのですが、余り根が回りすぎていると新しい根が伸びにくく成長に影響が出るのでひと手間加えます。

通常の植え付けなら苗の底からはさみで十字に切り込みを入れますが、今回は古い土を出来るだけ落としたいので思い切って指でほぐします。

今回は通常の寄せ植えなのでこれくらい。ギャザリングの場合はもう少し土を落とします。

注意するのは株元の根を決して崩してしまわない事。

あくまで外側の回っている根をほぐして、余分な土を落とします。

ちなみに下に敷いているシートはダイソーで購入した園芸シートです。

ベランダの作業は、土を散らかすと掃除が面倒なので最初からシートの上で作業します。

他の苗も同様に処理して、好みの配置にぐいぐい押し込むように入れます。

コツは先に鉢に『ベラボン』を敷き詰めておくことです。

後から下の方に『ベラボン』を詰めようとしても上手く入りません。

また『ベラボン』はふんわり詰めるのではなく、ぎゅっぎゅと握りこむように詰めていきましょう。

中で大きな空間が出来たりすると根が枯れてしまいます。

こんな感じに出来上がりました。

ヌーベルヴァーグはかなり成長すると聞いたので余白を多めにしています。

お花屋さんのアドバイスでは、余りきっちり配置しすぎずラフさを出すと良いそうです。

植え終わったら鉢の容量の2倍ほど水を与えます。

『ベラボン』は最初は水を全く含んでいないので、しっかりあげましょう。

他のビオラのプランターに比べると本当に軽いです。

土特有の粉じんも殆ど舞わないので掃除も楽です。

ベラボンを実際に使った感想

一般の培養土と違って完全に乾いた状態なので手が汚れることなくとても扱いやすいです。

乾き具合を確認するために触れても汚れないです。

開封した使用途中の『ベラボン』も安心して屋内で保管できます。(培養土を室内で保管するのはやはり躊躇しますよね)

そしてとにかく軽い。

水やりした後の鉢を持ってみても軽いので、その分大きなハンキングを作っても吊り金具の心配が必要ありません。

重量で諦めていた可愛らしい陶器の壁掛けポットも使えますね。

水やりの頻度は一般の土に比べてやや早いかもしれませんが、すぐ乾いて仕方ないというほどでは無いので許容範囲です。

当初の目的は『使用後の土の処理』でしたが、それ以外の面においても個人的には大満足でした。

植え付けて1週間程度ですが元気に育っているので、春の咲き具合が良ければ培養土から少しずつ『ベラボン』へ変えていこうと思います。