高校時代から紅茶に嵌り、好きが高じて紅茶専門店に長年勤務していました。
このブログでは紅茶専門店時代の紅茶のうんちくと、食への探求心、店舗のフラワーアレンジを担当していた知識などを纏めています。
そろそろ春に摘まれた新茶が、日本でも販売され始めました。
以前から気になっていた愛知県の紅茶専門店ティーズリンアンに、新茶のヌワラエリヤが入荷していたので早速取り寄せてみました。
ラバーズリープ茶園について
スリランカで最も標高が高い紅茶の産地がヌワラエリヤです。
紅茶の茶樹には中国種とアッサム種が有りますが、ヌワラエリヤでは主に中国種が植えられています。
中国種はタンニンが少なく、緑茶でよく使われる茶樹です。
ヌワラエリヤは全般的に香りが強く味わいは軽やかで、製茶の際にはその特色を強めるために発酵時間も短くして華やかな香りを楽しみます。
ラバーズリープ茶園は、世界的にとても有名な茶園の1つです。
Pedro Tea Estate(ペドロティーファクトリー)に統合されましたが、現在でもラバーズリープの名前を残して販売されています。
ラバーズリープには昔、王子と身分の低い娘が悲恋の末に崖から身を投げたという伝承が残っていて、この伝承が地名の由来となっています。
ヌワラエリヤ・ラバーズリープ茶園(2021年産)レビュー
リンアンの公式HPの紹介によると、しっかりとした花のような香りのするヌワラエリアの代表的な味わいの紅茶という事です。
開封した時からふわっと良い香りが漂い期待が高まります。
こちらはもちろんシングルエステートティーです。
茶葉を確認してみます。
綺麗に整った茶葉で、全体に緑がかった青々とした感じです。
発酵を浅く作られているのが見て取れます。実は発酵時間は茶園ごとに異なり、大事な企業秘密なのです。
発酵時間のの微妙な違いでお茶の風味が全く違うものになるので、それぞれの秘伝のノウハウがたくさんあるんでしょうね。
淹れる前からとても良い香りが漂ってきます。
熱湯150ml・茶葉3g・抽出時間3分で淹れてみました。
お店の説明文通り、ヌワラエリヤの特徴が分かりやすく美味しいです。
お茶請けにはクリームを使ったものより、和菓子やシンプルな軽めのクッキーが合うと思います。
渋味が渋すぎない丁度よいバランスなので、ストレートで楽しむのがおすすめです。
どうしてもミルクを入れるなら2杯目以降に。1杯目から入れるのは勿体ない気がします。
淹れた後の茶葉もとっても緑色。
若々しい葉で新茶特有の良い匂いです。
発酵が浅いお茶は低めの温度で淹れるという手法も有るので、85℃くらいのお湯でも淹れてみました。
85℃だと渋味は控え目になりますが、渋みも含めて良いバランスのお茶なので、そのバランスが崩れてしまうかなと感じました。
個人的には通常通り熱湯で良いと思います。
香りがすごく強い。
リプトンのエクストラクオリティセイロンに比べると渋みは弱くストレートで飲みやすい。
ミルクはあまり合わない気がする。