元紅茶専門店員がおすすめするギフト紅茶の選び方

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私は高校時代から紅茶が好きで、好きが高じて紅茶専門店に長年勤務していました。

勤務時代にお客様から「紅茶をプレゼントしたいけど、どんな茶葉がお勧めですか?」と聞かれることが度々有りました。

今回は『紅茶ギフト』を選ぶ時のポイントとおすすめのお話です。


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贈る相手の好みを考える



最初に、贈る相手の好みを考えてみましょう。

紅茶と一口に纏めても、その味わいは千差万別です。

紅茶には大きく分けて、まずは何も入れずにストレートで味わって欲しい軽やかな味わいの物最初からミルクを入れても負けない濃い味わいの物が有ります。

ストレートで味わって欲しいといっても、決してミルクが禁忌というわけでは有りません。

具体的に言うと、ファーストフラッシュダージリンやヌワラエリヤは香りや味が繊細で、1杯目からミルクを入れると風味に負けてしまう場合が多いです。

その場合はポットティーの最初の一杯はストレートで、濃くなった2杯目以降はお好みで差し湯やミルクをお勧めしています。

また紅茶という名前の通り、淹れた時に濃い紅色になる物を想像されるかもしれませんが、ファーストフラッシュダージリンやヌワラエリヤは基本的にイエローがかった淡い色で、ミルクを入れるとちょっと微妙な色合いになってしまいます。



贈りたい相手の方はどんな風に紅茶を飲んでいらっしゃるでしょう?

もし砂糖やミルクをたっぷり入れた紅茶がお好きなら、それらに負けないどっしりとしたコクのあるアッサム、そして少し個性的なウバを。

これらのミルクティー向きの紅茶は色合いも深い紅色で、ミルクを入れると多くの人が想像する美味しそうなミルクティー色になります。

また基本的に何も入れずにストレートで楽しむ方でしたら、季節のダージリンやヌワラエリヤをお勧めします。

爽やかな香りと味わいは日本茶にも通じる為、和菓子にも合う紅茶です。

ちなみに、紅茶を初めて贈るという方に、当時私がよくお勧めしていたのはディンブラです

味と香りのバランスが良く、ストレートでもミルクでも合いますし、アイスティーにしても美味しい万能感のある紅茶です。

たぶん、多くの日本人が思い描く紅茶のイメージに近い味わいだと思います。


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贈る相手が紅茶道具を持っているかが重要


実はこれを一番最初に考えなければいけなかった、というほど重要なのが『紅茶道具の有無』です。

せっかく茶葉を贈ったのに道具を何も持っていなかった!となってしまうと、贈られた方も戸惑ってしまいます。

ティーポットで日常的に紅茶を飲まれる方なら問題ないのですが、道具が何も無いし紅茶も外で飲むくらいという方に突然リーフティーを贈っても、贈られた方が戸惑ってしまいます。

急須なら有るという声もよく伺いましたが、あまり小さすぎず400ml以上入る物でしたら1人分のティーポットとして兼用出来ます。

ただ急須で代用できるとしても、茶葉から紅茶を淹れるとなると腰が重くなってしまう方も多いですよね。

そういう場合は、ティーバッグ式の紅茶を選ぶと良いでしょう。

紅茶専門店であれば、美味しい茶葉できちんと作られたティーバッグが販売されています。

普段はリーフティーで飲まれる方も、お仕事中や1人分は手軽にとティーバッグで楽しまれる方は実は多いです。

紅茶専門店での一人分とは

紅茶専門店では1杯180ml程度、その2杯分の360mlで1人分として考えます。

何故2杯分が1人前なのかというと、紅茶はケーキや軽食と楽しむ場合が多いので、1人1杯では物足りないのです。

また濃くなりすぎると茶葉を抜いてお出しするお店もありますが、1杯目と2杯目で味の出方が変わり紅茶それぞれの味の特色も良く分かります。茶葉を入れたままお出しするお店は、その変化も是非味わって欲しいと思いお出ししています。

もし濃すぎると感じた場合は差し湯(ポットでは無くカップに注いで紅茶の濃さを調節します)かミルクを追加してみてください。


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『高価な紅茶』=『万人が美味しい紅茶』ではない


ギフトとして選ぶ時、普段使いよりも少し高価な物をと考える方は多いと思います。

紅茶にもそれを当てはめて、店で一番高価な紅茶を購入しようとする方が居ます。

その紅茶を実際に味わって美味しいと感じたからという理由なら良いのですが、一番高価な紅茶なのだから一番美味しいのだろうという考えで購入されるなら、多くの販売員さんはそれは違いますと答えるでしょう。

まず紅茶の価格は原産国でのオークションで決定します。

そこには味わいへの評価にプラスして希少性が加味されます。

高価な紅茶というと代表的なのは世界三大紅茶の1つダージリンですが、ダージリンの中でもファーストフラッシュはその年の一番最初に収穫される春摘みの紅茶です。

生産数が少なく、世界的に紅茶への注目が高まるにつれ年々高額取引されるようになりました。

このファーストフラッシュダージリンの前に収穫した茶葉がアーリーファーストフラッシュ(以下アーリー)と呼ばれ、その希少性から更に何倍もの高値で取引されています。

では、アーリーはファーストフラッシュより何倍も美味しいのかというと当然違います。

何倍も積み上げられた価格は実際の美味しさへの評価だけではなく、その希少性への評価が殆どを占めています。

例えばワインや日本酒も限定生産で本数の限られた品は、通常の数倍の価格で販売されていますよね。

それと同じで高価=万人に一番美味しい紅茶では有りません。

紅茶は嗜好品で個人の評価は、その方の好みが大きく左右するのです。

ですから高価な紅茶よりも『贈る相手の好みを考える』で書いたように、まず贈る相手がどんな紅茶を好むのか、どういうシチュエーションで紅茶を楽しむのかを考えて選ぶことが重要です。

ちなみに私の以前の勤務先では、アーリーの取り扱いを途中から止めました。

紅茶の価格とは思えないような高値が付けられるようになって、日常的に楽しんでいただける金額での提供が困難になったからです。


紅茶の女王ダージリンは苦手な人がいる


紅茶のギフトを選ぶ時「とりあえず紅茶と言えばダージリン」という理由で選ぶ方がかなりの割合でいらっしゃいます。

そういった方のお話を聞くと、美味しくて飲みやすい紅茶というイメージを強く持っていらっしゃるようでした。

ですがダージリンは「紅茶の女王」と呼ばれるほど非常に強い個性を持つ紅茶で、実はかなり好き嫌いのはっきり分かれる紅茶です。

独特のマスカテルフレーバーと言われる強い芳香が有り、味わいも爽やかで鮮烈です。おそらく紅茶を余り知らない人が初めて飲んでも、ダージリンとそれ以外のお茶の区別がつくほど個性的です。

スーパー等で市販されているティーバッグのまろやかで誰にでも愛される普通の紅茶というイメージとは大きく異なっています。

贈られる方がたまに紅茶を楽しまれる方で、ダージリンが好きか分からないという場合は、私ならダージリンはお勧めしません。

ですが紅茶がかなりお好きで、ダージリンが好きという方へのギフトでしたら、もちろん最高の贈り物になると思います。

ダージリンを好きか分からない方へどうしてもダージリンを贈りたいという場合は、秋摘みのオータムナルダージリンはどうでしょう。

春のファーストフラッシュダージリンよりまろやかなコクが生まれ、香りも柔らかくミルクを入れても美味しいですよ。

春摘みではなく夏摘み以降のコクの出たダージリンこそダージリンらしい味だ!と拘る方もいらっしゃいます。


結論:喜んで貰うためのポイント


紅茶のギフトを喜んで貰うためには、何より相手の好みやどれくらい紅茶を日常的に飲まれるか把握することが大事です。

そしてもしそこまで相手の事を知らないけれど、紅茶のギフトを贈りたいという場合は、個性が際立った好き嫌いの激しい品種より万人が美味しいなと思う紅茶をおすすめします。

以下の要点を踏まえて選びましょう。

紅茶ギフトを選ぶ際のポイント

1 贈る相手が紅茶道具(ティーポットと茶こし)を持っているのか確認する。

2 相手がどれくらい紅茶を飲み慣れているか確認する。(普段からポットで紅茶を飲むのか、ポットは外だけで家ではティーバッグを使っているなど)

3 紅茶の飲み方を確認する(ストレートで飲むのか、最初からミルクや砂糖を入れるのか、ストレートとミルク半々なのか)

4 その店で一番高価な紅茶が、一番美味しい訳では無い。個人の好みのほうが重要。

5 ダージリンは好きな人は大好きな紅茶。ただし苦手な人も居る。

もし紅茶ギフトで悩まれた場合は、販売員に相談するのもおすすめです。

色々な紅茶の香りを嗅がせてくれたり詳しい味の説明をしてくれますし、お店によっては試飲をさせてくれる場合もありますよ。